気密住宅は換気が大事!高性能住宅を建てるポイント 2023.04.06
2023.04.06夏涼しく冬温かい気密住宅にはメリットがたくさん!しかし、高気密・高断熱の住宅では結露が発生しやすいため、長く大切に住むには、適切に換気を行う必要があります。
今回は、気密住宅で換気が大切な理由と、住宅に設置する換気設備の種類についてわかりやすく解説します♪
1.気密住宅とは?
2.気密住宅で換気しないと結露の原因に
3.換気の種類とメリット・デメリット
4.まとめ
■気密住宅とは?
気密住宅とは、隙間が少なく、気密性に優れた住宅のことです。
住宅内部の熱が外部に逃げてしまうことを「熱損失」といいます。熱損失が大きいと、冷暖房効率が悪くなり、光熱費も余計にかかってしまいます。
実は、熱損失の50%は窓だといわれています。たとえば、よく窓に使われるアルミサッシは、熱を伝えやすい性質があり、熱損失につながります。
熱を伝えにくい樹脂サッシにしたり、何枚ものガラスが重なった複層ガラスにしたりすることで、窓からの熱損失を防げます。
また、暖かい空気を室内にとどめておくと同時に、換気で空気を入れ替えることを考えなければなりません。ずっと室内にとどまっている空気は、少しずつ汚れていくからです。
気密性を高めて熱損失を防ぎつつ、換気で空気を入れ替えることで、快適で健康にも良い住まいになるのです。
気密住宅では、窓の性能と換気の両方が重要だと押さえておきましょう。
■気密住宅で換気しないと結露の原因に
気密住宅では、適切な換気を行わないと、空気がこもり、結露が生じやすくなります。
結露はカビの原因になるだけでなく、住宅の強度にも影響します。構造の内部に結露が発生すると、建物の老朽化につながり、耐震性などが落ちてしまう危険性があります。
結露を防ぐためにも、適切に換気して余分な湿気を放出する必要があります。
■換気の種類とメリット・デメリット
換気システムの種類は、「第一種」「第二種」「第三種」の3種類です。ここでは、換気の種類ごとのメリット・デメリットを紹介します!
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●第一種換気
給気口・排気口の両方にファンなどの機械換気装置をつける換気方法です。
【メリット】
・室内の気圧が安定しやすい
・熱交換器を設置でき、室温を一定に保ちやすい
【デメリット】
・設置や維持にコストがかかりやすい
●第二種換気
給気口にのみ機械換気装置をつけ、排気口では自然排気を行う換気方法です。住宅に採用されることはほとんどありません。
【メリット】
・外気の汚れが入りにくく、手術室や無菌室の換気に適している
【デメリット】
・室内の気圧が高まり、外気の影響をうけやすい
・空調効率が下がりやすい
・結露が発生しやすい
●第三種換気
給気口では自然給気を行い、排気口にのみ機械換気装置をつける換気方法です。3種類の中で最も普及しています。
【メリット】
・設置や維持にかかるコストを抑えやすい
・壁内への湿気の侵入を防ぎやすい
【デメリット】
・外気の影響で室温が変化しやすい
■換気扇には全熱交換器をつけるのがおすすめ
住まいの性能にこだわるなら、換気扇に「全熱交換器」をつけることを検討しましょう。
普通の換気では、暖めた空気が排気口から外に出てしまうので、給気口から取り入れた空気をもう一度エアコンで暖め直すことになります。
しかし、全熱交換器をつけると、排気口で空気を外に出すときに熱だけ回収し、給気口から取り入れた空気を回収した熱で暖め直すことができます。
全熱交換器なら、冬も夏も室内の温度変化を抑えることができ、光熱費の節約にもつながります。
全熱交換器は、給気・排気ともに機械で行う第一種換気につけることができます。たとえば、ダイキンの全熱交換器「ベンティエール」なら、エアコンとの連動も可能です。
■まとめ
高気密・高断熱の住宅では、適切に換気を行うことが大切です。換気システムには3つの種類があり、全熱交換器をつけるなら、第一種換気を選びましょう。
ただし、住宅の性能や換気方法の選び方は、ご家族のライフスタイルや価値観、気候条件によっても変わります。地域の工務店とよく相談した上で、自分たちの考え方に合った換気システムを選びましょう!