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失敗しない吹き抜けリビングのつくり方。どんなことに気を付ければいいの? 2024.10.31

2024.10.31

高い天井から明るい自然光が降りそそぐ「吹き抜けリビング」は、広々とした開放感や、家族とコミュニケーションを取りやすいこともあって、とても人気があります。

一方で、冷暖房の効率があまりよくないことや、音やニオイ、プライバシーが確保しにくいといったデメリットに、不安を持つ方も少なくありません。

そこで今回は、こうしたデメリットへの対策方法を紹介し、失敗しない吹き抜けリビングをつくるポイントを紹介します♪

■吹き抜けリビングのメリット

吹き抜けリビングの大きなメリットは、なんといっても「開放感」です。天井が高いため、実際の床面積より広く感じられる効果も。広々とした雰囲気は、家族みんなが集まってリラックスできる理想のリビングを実現してくれます。

吹き抜けを通して会話するなど、家族とのコミュニケーションが増えたという声も聞かれます。吹き抜けのおかげで空間の一体感が高まり、お互いの気配を感じられる安心感も魅力ですね。

また、吹き抜けの高い窓から自然光が入るので、外部からの視線を気にせず明るさを確保できます。目の前に道路があるような立地でも、プライバシーを守れる点もメリットといえるでしょう。

■吹き抜けリビングのデメリットと対策方法

メリットの多い吹き抜けリビングですが、いくつかデメリットもあります。ただし、十分な対策をしていれば、気にならないケースがほとんど。安心して吹き抜けリビングを採用するためにも、デメリットとその対策を知っておくといいでしょう。

●音やニオイが広がりやすい

吹き抜けリビングは、上下階がつながっているため、生活音や調理中のニオイが広がりやすいというデメリットがあります。寝室で家族の会話やテレビの音が聞こえて眠れない、学習に集中できないといった事態は避けたいですね。

こうしたデメリットを解消するには、個室の配置や防音対策などがポイントです。吹き抜けリビングに面して個室の入り口を設けない、どうしても面する場合は遮音性の高いドアにするといった工夫で、生活音のもれを最小限に抑えられます。

また、キッチンのニオイはコンロが発生源となることがほとんど。換気性能の高い換気扇を選んだり、煙を吸い込みやすいようにコンロの前に壁を設けたりといった配慮が有効です。

●冷暖房効率が悪くなりやすい

吹き抜けリビングは、天井が高いため、冷暖房効率が低くなりがちです。暖かい空気は上に逃げていく性質があるため、冬は温めた空気が2階に上がり、リビング全体がなかなか暖まりません。逆に、夏場は熱気がこもってエアコンの効きが悪くなることがあります。

こうした問題が起きないようにするには、高気密・高断熱の住まいとすることが重要です。十分な断熱材を施工し、すき間を最小限にする気密性を確保する設計ができる工務店に依頼しましょう。
また、吹き抜けの天井にシーリングファンを取り付け、室内の空気を循環させることで、均一な室温を保つことができます。

●個室のプライバシーを確保しにくい

吹き抜けで上下階がつながり、家族間のコミュニケーションが取りやすいというメリットは、裏を返せば、プライバシーを保ちにくいというデメリットにもなってしまいます。上階からリビングの様子が覗けたり個室内の話し声が聞こえたりと、お互いの様子が筒抜けになってしまっては、かえって落ち着かないかもしれません。

適度なプライバシーを守るには、2階の設計がポイントです。例えば、2階ホールのリビングに面した部分には腰壁や手すりを設けると、開放感を損なわずに目隠しとすることができます。また、吹き抜けリビングには階段や個室の入り口を設けない間取りにすると、プライバシーを保ちやすくなります。

■ポイントを踏まえた設計で快適な吹き抜けリビングを

デメリットを踏まえて対策することで、吹き抜けリビングのメリットをより生かすことができます。適切な設計で、後悔のない理想の吹き抜けリビングを実現しましょう♪

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