外壁材を選ぶならサイディング、タイル、モルタルのどれがいい?メリット・デメリットを解説 2024.08.08
2024.08.08注文住宅の外壁は、外観のイメージを左右する大切なポイントです。
外壁材にはさまざまな種類があるので、色や素材、価格やメンテナンスの手間も考えると、どれを選ぶのが正解なのか迷ってしまいますね。
そこで今回は、代表的な4つの外壁材の特徴やメリット・デメリットを施工事例とともに紹介します。これから家づくりをされる方は、ぜひ参考にしてください。
1.窯業系サイディング
2.金属系サイディング
3.タイル
4.モルタル
■窯業系サイディング
窯業系(ようぎょうけい)サイディングは、国内の住宅でもっともシェアの高い外壁材。
セメントに繊維質の素材を混ぜて板状にした外壁材で、施工しやすいのが特徴です。カラーリングの選択肢が豊富で、木目調やタイル柄などさまざまなテクスチャーが楽しめます。
7〜8年ごとに、塗装の塗り替えやボード状の外壁材を継ぎ合わせているコーキング材を打ち直すメンテナンスが必要になります。コストはかかりますが、新築同様に生まれ変わるので、塗り替えのタイミングで外壁の色を変えて、イメージチェンジを楽しんでもいいですね。
●窯業系サイディングの施工事例:優しいクリーム色の可憐な家
2色を使い分けて変化をつけた窯業系サイディングの事例です。2階建て部分には、圧迫感のない優しいクリーム色を選び、玄関周りなど1階の一部は、木目調の外壁材を張ってアクセントに。色やテクスチャーが豊富な窯業系サイディングらしい仕上がりです。
■金属系サイディング
金属系サイディングは、アルミやステンレスなどの金属をベースにした外壁材。
代表的なものに、ガルバリウム鋼板がありますが、メタリックな質感で、モダンな印象に仕上がります。防水性が高く軽量で、耐久性に優れているのが特徴。塗装などのメンテナンス周期は、10〜15年と長めに設定されています。
デメリットは、衝撃に弱く、大きな傷がつくとそこからさびるケースがあることです。定期的に傷の有無をチェックし、さびが出る前に補修しておきましょう。
●金属系サイディングの施工事例:家族、仲間が集う「旬家集棟」の家
ダークグレーの金属サイディングを、横方向に貼って仕上げた事例です。窯業系サイディングとは異なり、継ぎ目が生じないため、スッキリクールな印象に。玄関まわりに張ったレッドシダーとも好相性です。
■タイル
タイルは、石や粘土を高温で板状に焼き固めた外壁材。
耐水性があり、傷や摩耗にも強いなど耐久性の高さが魅力です。紫外線による変色や劣化もないため、長く美しさを保ちます。高級感のある風合いも、支持される理由でしょう。
ただし、タイルは他の外壁材に比べて素材自体が高く、施工にも手間がかかります。そのため、初期費用が高くなりがち。また、タイル自体は塗装などのメンテナンスは不要ですが、目地部分にコーキング材を使用している場合は、劣化状況に合わせてコーキングの打ち直しなどのメンテナンスが必要になります。
■モルタル
モルタルとは、セメントに砂を加えて練り合わせた建築材料のこと。
これを外壁に塗って仕上げるため、独特の風合いや意匠性が生まれるのが魅力です。近年はジョリパットやベルアートといった色や仕上げのバリエーションが豊富なモルタル仕上げの商品が増え、こだわった家を建てたい方から支持されています。防火性が高く、サイディングのような継ぎ目がないため、コーキングのメンテナンスも不要です。
一方で、手作業で施工することから、職人の腕や天候によって仕上がりや耐久性にムラが生じる点がデメリットです。
●モルタルの施工事例:五百井の家
落ち着いた印象のグレーの塗り壁に、木製ドアと木製の窓飾りをあしらい、ナチュラルな印象にまとめた施工事例です。周囲の景色ともよくなじむ、飽きの来ないシンプルな外観に仕上がりました。
■重視したいポイントに合わせて外壁材を選びましょう
代表的な外壁材について、ご紹介しました。イメージに合う外壁材はありましたか?
どの外壁材にも、メリット・デメリットがあるので、迷ってしまうかもしれません。そんなときは、何を一番重視するのか考えてみましょう。ほしい色や柄が選べる、コストを抑えやすい、メンテナンスの手間がないなど、優先したいポイントがはっきりすると、自分に合った外壁材が選びやすくなります。
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