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アレルギー対策にも!家族の健康を守る「自然素材」の家づくりガイド 2025.10.23

2025.10.23

小さな子どもがいると、住まいの環境が家族の健康に与える影響が気になりませんか。
今回は、アレルギーやシックハウス症候群への心配を和らげ、家族みんなが思わず深呼吸したくなるような、健康に配慮した「自然素材」の家の魅力や選び方についてご紹介します。

■どうして今、「自然素材の家」が注目されているの?

その背景には、一般的な住宅で使われる建材に含まれる「化学物質」への心配があります。
壁紙の接着剤や合板フローリングなどには、シックハウス症候群の原因になるといわれる、揮発性有化合物(VOC)やホルムアルデヒドなどの化学物質が含まれていることも。
一方、無垢材や漆喰、珪藻土といった「自然素材」は、こうした化学物質の心配がほとんどありません。
それだけでなく、素材そのものが「呼吸」して、湿気を吸ったり吐いたり、気になるニオイを和らげてくれたり。
まるで森の中にいるように、心地よい空気環境を整えてくれるのが大きな魅力なのです。

■どんな種類があるの?代表的な自然素材とそれぞれの特徴

家づくりでよく使われる自然素材には、いろいろな種類があります。
それぞれの特徴を知って、わが家の暮らしにぴったりのものを選びましょう。

・漆喰(しっくい)

古来より日本の家で使われてきた、伝統的な塗り壁。なめらかで美しい白壁は、どんなインテリアにもすっと馴染みます。
調湿・消臭効果はもちろん、カビにくく、燃えにくいという頼もしさも。
時間が経つと小さなひびが入ることもありますが、それも味わい。
上から塗り重ねて簡単に補修できます。

・珪藻土(けいそうど)

植物性プランクトンの化石からできた土の壁。
目に見えない無数の穴が、湿気を吸い取ってくれるので、ジメジメしがちな洗面所や玄関周りにもぴったりです。
漆喰よりザラっとした、温かみのある風合いに仕上がります。
ただし、水をこぼすとシミになりやすいので、キッチンなど水はねが気になる場所は少し注意が必要です。

・無垢材

本物の木をそのまま使った床や壁のこと。
杉やヒノキ、パインなど、木の種類によって、見た目や質感が違うのも面白いところです。
一番の魅力は、なんといってもその心地よさ。
調湿作用はもちろん、素足で歩いたときの温もりや、部屋いっぱいに広がる木の香りは、何にも代えがたい安らぎをくれます。
気温や湿度によって伸び縮みするため、反ったり隙間ができたりすることもありますが、それこそが本物の木である証拠。
家族の歴史とともに、美しいあめ色に変化していく様子も楽しめます。

・自然塗料
植物油などを原料にした、体にやさしい塗料。
木の表面を塗膜で覆うのではなく、中に浸透していくので、無垢材が持つ本来の質感や調湿性を損ないません。
子どもやペットが床を舐めても安心な塗料もあります。
色合いの経年変化も美しく、数年に一度、家族でメンテナンスするのも素敵な思い出になりそうです。

■自然素材の家づくりで知っておきたいこと

自然素材は、家族の健康を守り、快適な暮らしを叶えてくれます。
ただ、一般的な建材に比べると、コストがかかったり、こまめなお手入れが必要だったりすることも。
「すべてを自然素材にするのは難しいかも…」と感じたら、まずは家族が一番長く過ごすリビングの壁や床だけ、あるいは子ども部屋だけ、というようにポイントを絞って取り入れるのもおすすめです。
素材が持つ良いところも、少し手間がかかるところも、まるごと理解して上手に付き合っていく。
それが、自然素材の家で心地よく暮らすコツなのかもしれませんね。