パッシブデザインとは?採光と通風で快適な家 2021.07.29
2021.07.29夏場や冬場でも快適に過ごせる家を作るには、採光と通風が重要なポイントです!家づくりでは、性能にこだわるだけでなく、太陽光や風といった自然エネルギーを活用する「パッシブデザイン」を取り入れてみましょう。
この記事では、パッシブデザインの基礎知識と、「光」と「風」を利用した家づくりについてお伝えします!
1.パッシブデザインとは?
2.「光」と「風」で住み心地のいい家にする
3.パッシブデザインを取り入れて快適に過ごそう
■パッシブデザインとは?
パッシブデザインとは、太陽の光や熱、風などの自然エネルギーの性質を利用して、省エネルギーでも過ごしやすい家を実現する建築手法およびその考え方のことです。
パッシブデザインでは、自然エネルギーを利用することで、極力電力に依存しない暮らしを目指します。パッシブデザインの家づくりを心掛けることで、1年を通して過ごしやすい家ができあがるだけでなく、光熱費のコスト削減にもつながります。
■「光」と「風」で住み心地のいい家にする
パッシブデザインでは、「光」と「風」の性質を利用して、住み心地のいい家を作ります。パッシブデザインの家づくりの手法を見ていきましょう。
●日射の遮蔽
日射の遮蔽は、夏場の室温を快適に保つ基本です。夏場に部屋が暑くなる原因は、太陽の熱が窓から侵入することにあります。太陽の角度を計算してひさしを作ることで、夏場の直射日光を遮り、室内の温度上昇を抑えることができます。
●日射の取得
冬場は逆に、日射を室内に取り込み、太陽の熱で部屋を暖める必要があります。日射の遮蔽と取得を両立させる方法はいくつかありますが、その1つに、夏場と冬場の太陽の角度の違いを利用するというものがあります。太陽の角度の変化を踏まえてひさしの長さを決めることで、夏場は夏場は日射を遮り、冬場は日射を取り込むことができます。
●電気をつけなくても明るい部屋
パッシブデザインの家では、採光計画を立て、昼間は照明なしで過ごせる家を目指します。具体的には、窓の配置や方角を工夫します。また、天窓を作る、透過性のあるグレーチングを活用するといった方法もあります。
●自然風の利用
パッシブデザインでは、家の中をどのように風が通り抜けるかを計算し、自然風を上手に活用します。自然風を利用することで、夏涼しいだけでなく、梅雨の時期の湿気を抑えることもできます。
自然風を利用するアイデアとしては、窓の配置に高低差を付けたり、「ウィンドキャッチャー」という風を取り入れるための装置を付けたりする方法があります。
■パッシブデザインを取り入れて快適に過ごそう
快適な家にしたいと思うなら、断熱材にこだわるだけでなく、パッシブデザインの考え方をうまく取り入れることが大切です。自然エネルギーと共存するパッシブデザインの家なら、電力の消費を抑えながら、夏は涼しく冬は暖かい家を作れます。